これ…?




「その、いらなかったら、捨てていいから…!」


「……」




中身は後で見るとして。


これ…先輩が私のためにちゃんと選んでくれたんだよね…?




「ありがとう…ございます。すごくうれしいです」


「…、よかった」




恥ずかしそうにはにかんで頭を掻く先輩。


すると、駅のアナウンスが鳴り先輩はそれを聞くと私の頭を撫でた。




「……っ」




泣くな。今日は絶対、笑って見送るって決めたんだ。