「あの、お母さん……これ」

封筒を渡す。

「これは……?」

と言いながら封をあけようとしているのをとめ

「これは、まだあけないでほしい。

お兄ちゃんが無事家に戻ってきてから、

お兄ちゃんと一緒に読んで」

「ちょっと、れん!何言ってるの?」

「いいから。とにかくそういうこと。」

俺は少し怒鳴るように言った。

母は何かを察したのだろう。

うつむいてしまった。