僕は、極々平凡な学生であったしそんな役割を割りと楽しんできたつもりだった。


日記を、もしつけているとしてもほぼ変化ないページを見返すばかりのつまらない日常を過ごしてきたし変化の無い毎日を楽しく感じていた。


そう、平凡以下の日常を過ごしていたはずだった・・最近までは。

ただ、彼女に会い、そんな毎日がまるで、今となっては幻の様に思える。

【現在】

僕は、瓦礫と化した街の中に居た崩壊したビル群の下には叫び声をあげて倒れる人々や炎上する車やら、まるでSF映画の廃墟の街並みを見てるような感じであった。


ただ、これは空想の世界でも無く紛れもない現実だった。


かって賑やかな風景は1人の人物により壊された。
それは、黒衣に身をまといし明確な殺気を漂わせた者、エージェント。


彼の攻撃で倒壊したビルの不安定な瓦礫の足場の上を僕は歩きながら、彼女を探した。


目を凝らしながら、爆煙にまみれた辺りを探る。


『椎名・・』


聞き覚えのある、優しい声は、彼女の声だった。


『未来(みらい)・・』


彼女は、奴との戦いで、相当のダメージを受けていた。
肩に手を当てながら明らかに苦しい感じで立っているが、悟られまいと表情は崩さなかった。


『未来・・大丈夫なのか?痛むだろ??』


彼女は、少し表情をやわらげながら答えた。


『椎名・・優しいな・・でも大丈夫だから・・奴は、まだ死んでいない・・・手応えが無い・・』


僕は、傷だらけの彼女を抱えて、立ち上がり、警戒をしながら歩く

『よせ・・私は1人で歩ける・・第一、私が、椎名のナイトであるはずだろ?』


『女の子は、そんな風にいうもんじゃないよ・・ナイトなんて、僕は望んでいないし・・椎名でなくて、シキという名前があるのだから名前でよんでくれ』


『椎名はシイナだから・・・・名前で呼ぶときは、奴を片付けたらご褒美で呼んであげるよ・・』


そう彼女が言った後、瓦礫の下が動き、黒いスーツを着た奴が高笑いと伴に、現れた。


『そろそろ、終わりにしないか?我らが正しき時間に戻そうではないか?』