それから月日は流れ。







 ボクはこの間、高校を卒業した。





 両親を亡くしたボクは、施設にはいった。




 似たような境遇の子どもが多い。




 でもこの中に、








 自分で両親や家族を殺した子はいないだろぉなぁ。










「お帰り天美。おめでとう」






 にっこり笑顔で言うのは、施設の先生。




 黒崎(くろさき)さんという。