病院から家へ帰ろうとしていた時、対向車線から居眠り運転のトラックが来た。
普通より少し小さな車だった俺らはひとたまりもなかった。
前に乗っていた父さんと母さん、それにトラックの運転手は即死。
後ろに乗っていた俺と咲希は無事だった。
暫く気を失っていたらしく、俺は病院で目覚めた。
「咲希は!?妹は!?」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんが自分を盾にして守ったから」
俺は前からトラックが来るとわかった瞬間、咲希を守った。
咲希は俺に守られなければ亡くなっていたと医者は言った。
ベッドの上で眠る咲希を見た。
無事で良かった。
しかし俺は、右肩に痛みが走ったのを知った。


