次の日は平日のため、学校だった。
目覚まし時計なしでも起きれた俺は、支度をして階下へ向かう。
「おはようございます」
キッチンで料理をするおばさん、リビングで新聞を読むおじさんに声をかけるも、返事はなかった。
おじさんが話しているのを見たことがない。
父さんと同じく、無口なのかもしれない。
テーブルの上に、何ものっていない食パンが置かれていた。
テーブルの上にはジャムがのるきつね色に焼けた食パンと目玉焼きが3セット置かれていたので、
何ものっていない食パンは自分のだろう。
「いただきます」
食パンをかじる。
・・・が、冷たい。
氷をかじったように冷たく、硬い。


