2階に上がる階段を上ってすぐの所に、俺の部屋があった。
部屋の扉を開けた時、俺は思わず「え?」と言った。
中にあったはずの俺が使っていた机やベッドが消え、派手で趣味の悪い家具が置いてあった。
綺麗な白い壁には隙間なく、知らないアイドルのポスターが貼られていた。
「あー!あんた何勝手にアタシの部屋覗いてんのよ!!」
叫んだのは、玄関入った時に会った女だった。
「アタシの部屋・・・?」
「そうよ。ここはアタシの部屋。アタシの家」
「違うよ。ここは僕の部屋だよ」
「確かに前はそうね。
でも今、あんたは居候の身なのよ。
あんたはアタシの命令は何でも聞くのよ。
命令聞かないと、パパとママに言って追い出すからね」
「・・・僕の部屋はどこ?」
「あんたの部屋?・・・ああ、あそこよ」
指さしたのは、奥にある物置の部屋。


