バニラ

「あ……」

とぼとぼ歩いているうちにこの間休んだ公園の前に来ていた。

この前、二人で並んで座ったベンチに一人で座る。

目をつぶるといつだって思いだせるあの時間。

自販機で買ってくれたジュースを飲みながら、

和臣さんがくれた笑顔。

やだ、思い出したらじわっと涙が溢れた。

「もっと素直になりたい…」


自己嫌悪の波はあたしを包んで
離してなどくれない。

「全くです。」


やだ私ったら、
幻聴が聞こえるほど?

「ああ、もうやだやだ!
 こんないじいじした奴消えて無くなっちゃえ!」

「それは困ります」

幻聴はしつこい

「うるさいうるさいっ」

幻聴消えてっ

 なんで和臣さんの声なのよっ

「あの?」

え?