「……あれっ…?
えっと…本田…さん?」
「えっ……あっ…」
突然名前を呼ばれ、
なんて言葉を発すればいいのか
分からない。
………知ってたんだ。
私の名前。
「な、何?
勉強してるの?」
喋ったことないというのに
普通に喋りかけてくるところは
さすがクラスの人気者だ。
「うん…。」
男の子と喋るのなんて
久しぶりすぎて緊張するなぁ…。
「すげぇな!放課後まで勉強とか。
俺、携帯忘れてさ。」
森山くんは
そう言って自分の机の引き出しから
携帯を取り出した。
「じゃあ、待たせてるから行くわ!
また、明日な。」
「う、うん…。」
森山くんは私の返事を聞くまでに
教室を走り去っていった。


