マンガみたいな事が起きました。


「いらっしゃーい」


迎えてくれたのはお母さん。


お父さんはお母さんとあたしたちの声を聞いてダッシュで玄関にきた。


「二人ともよく来てくれた。
さぁさぁ、中へどうぞ」


お父さんに促され中に入る。


全然変わらない。

「これ、つまらないものですが…」


渉が出したのは今日来る前に買った
お酒とジュースの詰め合わせ。


「あらまぁ。
気を使わせてしまって」


「いえ、全然。
それより、挨拶もろくにできずすみませんでした」


「仕方ないよ、渉くん」


お父さんがそう言うと
渉はあたしをチラッと見た。