「は?嘘やろ〜ほんまの事言ってよ」
本当に嘘をついていたと思ったのか、信じたくなかったのかは分からない
でも気づいたらそんな言葉を言っている自分がいた
「嘘じゃない。ほんまの話や」
真っ直ぐ私を見て言うおじいちゃん
その言葉を聞いた途端全てが止まり、頭を強く殴られたような感覚がした
「う、嘘や。そんなん嘘やもん」
周りにいた家族はもうすでに泣いていたけれど私は涙が出なかった
「嘘じゃないんや」
おじいちゃんは目に涙を溜めて私に言う
「嘘や…そんなん信じひん。バロにかぎってそんなんありえへんもん」
その言葉を言い終えた後、私の頬には涙が伝っていた
「信じたくなくてもほんまなんや」
何回も言わないで…
分かってる
頭ではちゃんと分かってるつもり
でも!心がついて行かない。ついていってくれないよ…
「嘘やもん」
そう言いながら私は狂ったように声をあげて泣いた



