そんなある日、席替えをした。


俺は変わらず、窓側の一番後ろ。


ま、いいか。気楽だし。


横は、誰になったんだろ。


「……おぉ」


衝撃を受けた。女の子だ。正直言って、可愛いではないか。こんな娘、クラスに居たっけ。


はっきり言って、テンション上がる。


俺は授業中、思い切って話しかけた。


「俺、原田聡。よろしく」


「私、中原結衣。よろしくね」


結衣ちゃんか。可愛いなぁ…


「あ、中原さん」


「結衣で、いいよ」


笑顔も、可愛い。ヤバイ、コレ。


「俺は、聡って呼んで」


「わかった、聡君」


え?何、コレ。いい感じでないの?


「結衣ちゃん」


いきなり名前で呼ぶのって、恥ずかしいなぁ…


「何?」


「よかったら、その…」


「え?」


「アドレスとか……」


テンパッて、初めて話して数秒後に、アドレスを聞いてしまった。


「あ!いや!その…嫌なら……」


「いいよ」


え?!


やった…


やった!


幸せだよ、神様。