放課後。下校している時、一人の女の子が、俺の前に現れた。


「聡…君?」


「え?」


誰だ、こいつ。何で、俺の名前を知ってるんだよ。


「告白しといて……何で愛に、あんなひどい事言ったの?」


あ、愛ちゃんの友達ですか。


「いや、それは……」


本気で好きだったよ?でも、マジ告白してフラれたなんて、友達に聞かれたら……


「愛は、聡君の事、好きだったんだよ」


「え?」


その言葉に、俺の心臓は大きな音を立てた。


「でも、愛、お父さんの仕事の都合で、明日転校するの。遠距離になって辛いだろうから…断ったんだよ」


…え?マジかよ。


そうとも知らずに、俺は……!


「謝って。愛に」


「わかってる。すぐ、メールするよ」


俺は携帯電話を開いて、愛ちゃんにメールを送った。




『愛ちゃん、ゴメン。転校するなんて、知らなかった。本当は、俺、本気で愛ちゃんが好きだった。でもフラれた事が恥ずかしくて、素直になれなかったんだ。遠距離でも、何でもいいじゃん。俺、愛ちゃん好きだよ。よかったら、付き合ってください』




俺は、ドキドキしながらメールの返事を待った。


とりあえず…嬉しい。


そのとき、一通のメールが届いた。


俺は、ワクワクしながら、メールを開いた。




『送信エラーです。宛て先を、確認してください。』




「……」


変えられてるよ、アドレス……


俺の熱い気持ち、何処へ……