あれからまた月日が流れ、 高校1年生も最後に近づいてきた。 あの日から伊吹くんとは何も変わらず、 一緒に下校している。 そしてまたわたしのキモチも 全く変わらず伊吹くんに向いたまま。 あの、桜がたくさん舞っていた日。 伊吹くんと出会ってもう、 半年と1ヶ月が経つんだな… 「桜子!」 「あ、美哉くん!」 「話ってなんだ?」 今日のお昼休み、美哉くんに 『放課後聞いてほしい話があるの』 と言ったから校門前に来てくれた。 聞いてほしい話は 伊吹くんのこと。