「僕のデータは生きていたから、声の主はわかった。でもどんなにその声に近付きたくても体が動かせず、声も出なかった」
カチッとマウスの音がして、彼が私を見る。
「このままぼくはここで死ぬのかなって思った。ロボの死は分解されて捨てられるだけ。
でも、その決められた運命に抗いたくなった。ぼくを呼ぶ声の主に会いたくて一歩踏み出した」
「……そうしたら、どうなったんですか?」
「一面の闇が消えて、視界には見慣れたここの天井が映った。
これと現実がリンクしていたかと言われると非科学的だからなんとも言えないけど……」


