呼び方のひとつにも、私の気持ちの変化が現れてている。 博士はそれに気付いたのか気付いてないのかはわからないけど驚いた顔をした。 「……見ての通り、蒼はこんな感じだ。機能が修復できているのはごく一部に過ぎない。 データや記憶は強固なセキュリティソフトで守られているけど本体は結構イカれててね」 博士に促され、彼の手に触れる。 「……熱っ」 熱いのは手足だけじゃなく全身みたい。 水という異物の侵入により内部がそれに抵抗しようとしてオーバーヒートを起こしているらしい。