ドアが閉まった途端部屋が静寂に包まれる。 私は思わずその場に座り込む。 『『食べる』という行為にそこまで意味はないし』 『それを嫌じゃないと感じたぼくはどこか内部の機能に問題が生じているのかもしれない』 『そもそも『恋』が知りたいなんて、機会がすることじゃないよね』 よく考えたら、人間がこんなこと言うはず……ないもんね。 確かに、この時代は特殊だ。 文明の力は、人間とは別に新たに生きる存在を創りだした。