でも、違うって気付いてしまった。 ここは三次元で、私が最も見たくない現実の世界。 現実の私はブスでオタクで。 こんな私を、好きになんかなってもらえるわけなかったんだ。 「それじゃ、ぼくは帰るね。ふたりも、あまり遅くならないうちに帰りなよ」 そう言って遠ざかっていく彼を止めることも追いかけることも出来なかった。 涙が止まらない理由は、やっと気付いた自分の本当の気持ちが叶うことはないって知ったから。