人間、心配事が多くても、睡魔には勝てない……よう、です。 幾分も経たないうちに私は眠りの世界へ旅立った。 「ん…」 どのくらい眠っていたのだろう。 窓から入ってくる太陽の光が、起きたての目には眩しい。 徐々に戻ってくる感覚。 右手が左手に比べて温かいような気がした。 「あ、起きた」 SPCから顔を上げた朔哉サマと目が合う。 「ど、どどどうして朔哉サマがここに…」 「どうしてって…ユアの様子を見に?」