瞬きをすることも忘れ、立ち尽くしてしまった。 「こちらのお席にどうぞ。暖房が効いているとはいえ、ブレザーは着たままのほうがいいよね」 そんな私の手を引いてエスコートしてくれて。 いつも使ってる机、いつも座ってる椅子。 それなのに、あの時とよりも楽しんでいる自分がいて。 「メニューの方はこちらで決めさせていただきました」 きっと今日の残り物であろうオレンジジュースと、コンビニで売っていそうなお菓子が目の前に並んだ。