携帯フケータイ。

おっさんが支度を終えて家から出て来たのは一時間近くたってからだった。

ひと風呂浴びてさっぱりしてきたらしい。

「やっぱよ、娘には嫌われたくないしよ」

そうっすか……とため息をつきたいところだが、おっさんのものすごく嬉しそうなくしゃくしゃの笑顔を見たらため息も引っ込んだ。

やっぱり父親にとって、娘っていうのは少し特別なのかもしれない。


おっさんの輝くスマイルに、ついつられて俺も笑っていた。