美琴side

「…いつまできれてんだよ」

春が朝食の準備をしながらグチグチ言っている。

…もとはと言えば春が悪いんじゃん…

「お、女の子の部屋に勝手に入らないでよっ」

春は何を今更とでも言うようにジト目で見てきた。

「ほらよ、食え」

目の前に見るからに美味しそうなフレンチトーストが出される。

その匂いに負けて口におもいっきり頬張った。

「うまぁっ」

これだけで私の気持ちは舞い上がる。

春の料理はいつだって手の込んだもので、不味かったことなんて一度もない。