アリの小さな背中が。

彼の背中とリンクする。





「岡田(オカダ)君のこと、ずっとずっと好きでした。」




アリはあたしのことなんか気にせずに、穴へ向かう。


あたしもアリが離れていこうが構わずに、アリに言う。




本当は、本当に伝えたかったのは。


彼にだから。









「いっつもあたしのこと、助けてくれて。

皆のこと、さりげなくフォローして・・・


小さいのに、誰よりも男らしい岡田君が・・・・・・

本当に、本当に、好きです・・・。」






『好きでした』


そう、過去形で言えないのは。


あたしがまだ、彼のことを諦められないからだ。




想いは、健在。


だから、涙がこぼれるんだ。