―次の日
入学式まであと18日。
伴奏の練習はバッチリでした。
今日の昼休みに、音楽室で倉木大和さんと練習するみたいだから、指揮を見て弾けるようにしないとね。
虹花「花音、今日あの倉木と練習なんだね。…頑張れ。」
花音「う、うん…?」
奏人「大和と練習するのか…。」
円「え、まじで?楽音寺ドンマイ。」
花音「み、みんな…?どうしたの…?」
虹花「あれ、花音知らないの?倉木のこと。」
花音「はい。オーディションの時に初めて会ったし…。」
円「あいつはなぁ、めっちゃ女子嫌いだぜ。喋り方きついし」
花音「え…。でも、伴奏をするだけだし大丈夫なんじゃ…。」
奏人「でも、あいつはものすごい音楽のセンスがある。『10年に1度の天才』と呼ばれるほどね。口は悪いけどいい奴だから、嫌わないでくれ。」
花音「そっか。オーディションの時、ずば抜けて指揮上手かったし…。そんなすごい人を知らなかった私って…。」
虹花「っま、まあ頑張ってな。練習が始まる前から気分下げてもしょうがないし。」
花音「そうだね。みんなありがと!」
…こんなんで私、やっていけるかなぁ。