…そしてあっという間に一週間が経ち、
卒業式当日。
入学式は冬休み明けの3週間後。
入学式の伴奏は私だから、しっかりと練習していい演奏が出来るといいな。

1年は、今日は休み。
奏人君と円君と虹歌と遊びたかったのだが、奏人君はヴァイオリンの練習や他にも家庭の事情で無理らしくて、虹歌は部活の子に誘われてカラオケに行ってるらしい。
そして今日空いてるのが円君と私だけで…二人だけだときまずいということでやめることにした。

…ピアノの練習もたくさんしたが、指が疲れてきて休んでて時間を見たらまだ昼の4時。
花音「暇だなぁ」
そんな風につぶやいた私は平和だな。
明日は普通に授業だから昼寝はできない。
そして突然、家のベルが鳴った。
まぁきっと宅急便とかだなと思いピアノをまた再開しようとしたら、母が「花音ー!お友達がいらっしゃった!」
そう言った。
私は誰だろう?と思った。
奏人君も虹歌も今はいないから…円君かな?と思いながらドアを開けたら…美恋ちゃんがいた。
どうやって私の家を知ったのかと思ったけど、なかなか聞けなかった。
花音「美恋ちゃん…?突然、どうしたんですか?卒業式は…?」
美恋「ごめんなさい、突然。卒業式はもう終わりました。今日、楽音寺さんの家へお伺いしたのは…」
花音「っあ、お話中申し訳ないですが、どうぞ家へ上がってください!」
美恋「ありがとうございます…」
そして、美恋ちゃんが私の家へあがり、私の部屋へと案内した。
着いたらすぐに私の母が来て、オレンジジュースとクッキーなどのお菓子を持ってきてくれた。
私の勉強机へ置いたらすぐに部屋を出ていった。
美恋「あ、ありがとうございます。
そして、改めて言います。今日、楽音寺さんの家へお伺いしたのは、私の演奏にアドバイスをいただきたいからです。迷惑でしたら帰りますが…」
花音「いやいや、全然迷惑なんかじゃないです!なぜ、こんな私にアドバイスを…?」