「いってきます。」


静かな家に向かってそう呟く。


今日、私は星華高校に通う高校生になった。


地味で内気な私が星華高校に通えることになるなんて思ってなかったけれど。


星華高校はイケメンと美女が集い、頭のレベルもそこそこなスーパー高校。


そんな高校に私がどうして入ったのかというと同じ中学からここに通う人が私しかいなかったから。





中学の頃の私は口下手で友達もいなくて、1人ぼっちだった。



周りには誰もいなくて、本当は色づいている景色もただの灰色のモノクロな世界に見えた。



自分がいけないのはわかってた。



でもそんな自分を変えられなかった。



だから高校では新しい自分になって楽しく過ごすために、地元から遠いこの高校を受験したのだ。