「ねぇ、いいの?」
「なにがだ」
「彼女。まだ、仕事してるよ?」
「いいことだ」

結衣が必死に仕事をしている中、徹は同僚の真也(シンヤ)と二人で休憩室にいた。

ほんの少しの休憩だ。

「いくらなんでも、言い過ぎだったんじゃない?」
「そうか?俺は思ったことを、言ったまでだ」
「はぁ…。ほーんと、徹くんってユウズウのきかないオトコだよねぇ」
「なっ…」

徹は眉間にシワを寄せ、不機嫌な顔になった。

「そんなんじゃ、結衣ちゃん離れていっちゃうよ?」
「ちょうどいい。迷惑してたんだ。助かる」
「うわぁ…。サイテーなオトコ」
「……ぬ」

さすがに徹も「サイテー」という言葉には、言葉を詰まらせていた。