―――男嫌い?
―――誰が?
―――わたしが?
「え、えぇ!?ちがっ、違うよ!わたし男嫌いなんかじゃないよ?」
「え、えぇ!?ウソだぁ!だって“やっぱり”紗絢ちゃんは男嫌いなんだって分かったもん!」
「さっきの“やっぱり”って…」
「うん。ひろ含む男が嫌いって言う意味だよ」
何故、そう思ったのか。
首を傾げるわたしとは裏腹、芽留ちゃんはしれっと言う。
「だって紗絢ちゃんって必要以上に男子と話さないし、関わらないんだもん!
ひろの誘いを断ったのだって男だからだって思ったもん!
文化祭の打ち上げだって先に帰っちゃうし、体育祭の打ち上げも不参加だし!
女子が少ない場には絶対現れない!それが、紗絢ちゃん!紗絢ちゃんは完全無欠の純潔乙女だよ!」
つらつら並べられるわたしの行動。
男の子を避ける行動はかえって怪しいのか、男嫌いだと思われる所以となってしまった。