わたしには、飛鳥の事を“彼氏”と呼べる自信が無かった。 デートは疎か、ろくに手を繋いだ事もない。 そんな彼をどう“彼氏”だと胸を張って言えるのか。 「あ、」 ポロッと零れる声。 隣にいる女性の肩に手を回す飛鳥を、見てしまった。