俺を嫌いになればいい。






「紗絢ちゃんはきっとまだ本調子じゃないのよ。熱が下がったからと言って歩き回っちゃダメね」

「…う、ん」

「あとでリンゴ持って行って上げるから、それまで寝てなさい」

「…わ、分かった」





わたしの手にファイルと小包を乗せると優しく肩を叩く。