俺を嫌いになればいい。






ひとつ、林檎を手に取り、まじまじ見つめる。



こんな気を使ってくれる子と言えば…





「芽留ちゃん?」

「ふふ。格好いい男の子だったわよ」





初めは、廣木君だと思った。



だけど、違った。





「“蜂須賀君”って言う子よ」