「“番長”は喧嘩番長ってこと…?」 「んな訳ねえだろ、お前のなかの俺って結構ヤバイ奴なんだな」 「ご、ごめん」 慣れないタメ語で聞けば、心外だと言わんばかりの溜め息と呆れた視線が返ってきた。 「…俺が1年の頃、3年に“番長”がいたんだよ、本物のな。お前の言う喧嘩番長っつうもんだ」 と言うことはわたしも当時は1年生だった。 でも噂とかには疎い方だから、そう言う話は聞いた事がない。 “番長”が居たなんて怖いな…。 ――あ、蜂須賀君も番長だった。