チラリと広場の時計台を見れば、短針は11を差していた。 「(早く帰らなきゃ、ママが心配しちゃう…)」 再度彼の方に目をやれば、相変わらず派手めの人達に囲まれている。 輪の中心で笑う飛鳥は、わたしの知る飛鳥とは別人のようだった。