真っ赤になってでも頷く私を嬉しそうに見つめると、

なお君は私の頬に手を当てて笑った。


「俺も、告白したあの時と変わってない。


 振られたのに女々しいって思ってたけど、

 それでもい言ってずっとしのちゃんのことだけ想ってたよ」



「ごめんね」


「どうして謝るの」


「私不安定で、めちゃくちゃで、勝手だから。」


「そんなの全然思わないよ。

 しのちゃんはまっすぐで正直で、自分に厳しい人だから。

 俺じゃ役不足だって、


 あの人、かっこいい幼馴染の人に言われて、

 俺ヘタレだから、そこで諦めようとした。」


「そんなことないのに、わたしがだめなんだってば」


「俺だよ」

「私」


「「俺っ!私っ!」」


二人の声が重なって、

顔を見合わせた。