「いなくなるなんて、 そんなんあるわけないよ。

しのちゃんが、嫌だって言っても側にいるよ、いさせてよ」


「うん、ありがと」


とりあえずおかしな雰囲気から脱却したけど、

なんて言うか、

俺がいるせいなのだろうか、

彼女がどんどん自分を追い込んでいるような気する。


「そろそろ帰るよ。」


「え?も、もう?」


「もう遅いし、

 ずっといる訳に行かないから。

 またメールする。

 明日は大学のゼミに顔出すけど、バイトないから、

 夕方会いに行くね」


「……すごいな、毎日会えるんだ」


「うん。今まで会えなかった分いっぱい会いたいんだけど、
 
 いいかな?」

「うん。うれしい」


「よかった」


俺ができる子たは彼女と会うことくらいだし。

だけど、ちょっと、退いてる部分もあるかもしれない。

恋愛初心者の俺の上に彼女とどう接していけばいいのか、

ハードルが高くて乗り越えるにはどうしたらいいか見当もつかない。


じゃ、諦めるか?


まさかでしょ?

3年も思い探し続けてやっと見つけてゲットしたんだ、

たとえ彼女がすごい歳上でも、

性別が男だとしても……

宇宙人でも、

って飛躍しすぎだけど、

手放す気はないから。