ショコラノアール~運命の恋~

病院の玄関ホールの真ん中で、

 見事金けりをお見舞いした私、

 うずくまる男、

 呆れて息をのむ待合にいる人たち。

 
その場にいるなお君は一体どんな気持ちだっただろう。


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「説明してる時間ないの。

 とりあえず職場に言って謝りたいから。そっち先でいい?」


「うん」


頷いてついてくる陽君となお君。


ああ、もうこれが修羅場ってやつか?


と言っても、陽君が変態ってだけで、私はやましくないから。


3人でタクシーに乗り込み無言でお店を目指す。


「あのさ……」

「陽君だまってて、あんたが話すとややこしくなるから」


「へい」


「しのちゃん……」

「なお君、今は何も聞かないで、

 ちゃんと色々話したいから、

 他の人から話なんて聞かないでね?

 お願い!」


「わかった3ザルでいるよ」


「3ざる?」

「見ザル言わザル聞かザル」


ぶっはっ


吹き出した陽君をぎろっとにらんだ。