ショコラノアール~運命の恋~

「詩信!」

病院の玄関の自動ドアを開けて、
飛び込んできたのは、


「陽君」


陽君だった。

「詩信、救急車で運ばれたって、

 職場から電話が来たけど、

 また過呼吸が出たのか?」


陽君は飛びつくように抱きつくと、

ギュッと抱きしめた。


「俺のせいか?

 昨日のこと思い出したのか?」


あまりに急すぎて反応が遅れた。

なんてこと、なお君の直ぐそばで、

幼馴染の陽君に抱きしめられるなんて!


「ちょっとちょっと、放してってば」


胸をドンと突き放そうとしたけど、

ぎゅうぎゅうと抱きしめる手の力を抜いてくれない。


「放してって言ってるでしょ!」

悪いと思ったけど、

急所にヒザを☆☆!


「うぎゃっ」

奇声をあげてみるみる力を緩めて座り込んだ。

「お、おまえ……なんて……こと」


「放せって言うのに離れないからでしょ。この変態!」