それは一瞬の出来事だった。 あと少しで花屋さん! という所でなぜか ぐっと腕を引かれ、 うぎゃあ!?といつかのように 乙女らしからぬ声を上げようとしたが 手によって遮られ 蹴りあげてやろうと思って 足を振ったが見事にかわされ、 どうやったのか抑えられたまま 抱え上げられ あれよあれよという間に あたしは黒のワゴンに載せられていた。