「あのね、ダメなんだよ。いつまでも暗い空気はダメ。いつまでも同点になったことを引きずっていたらダメ。私達の最後のゆうゆうボールの大会で、決勝戦まできたんだよ?楽しもうよ。ゆうゆうボールは楽しいんだよ?それを教えてくれたのはみんななんだよ?最後まで、笑って、楽しんで、ゆうゆうボールから卒業しようよ!」


途中から叫んでいた。


今日のこの雲1つない青空が私の言葉をグラウンドいっぱいに響かせてくれた。



「そうだな。楽しもう」


はじめに近田君が言ってくれた。


「おぅ!楽しもう」「楽しんで終わろうぜ!!」「そんで、絶対勝とうな!」


和田君、大島君、若月君、長谷川君、小宮君...



そこはもう、暗いグラウンドじゃなくなっていた。



そこは、...「楽しいグラウンド」。