「桜……咲いたね。」

君の寂しそう表情。

陸と出会ったのは
2年前。
高校に入学したときだった。

「うわぁ〜!!桜、きれい〜」
入学式を終え学校の坂道で
キレイに咲き誇る桜を
見ていた時。
(ドンっ!!)
誰かがぶつかってきた。
「あっ!!ごめん!!大丈夫??」
(大丈夫だけど…この子誰?)
「同じクラスの…
未来ちゃんだよね?」
そー言って男の子が話しかけてきた
「なんで、私の名前しってるの?」
そーやって私が問いかけると
男の子が
「だって同じクラスじゃん!!
知ってるの当たり前!!」
と、言って私に笑いかけてきた。
私は唖然としていると
「俺、陸ってゆーから!
覚えといてね♪」
そー言い残して陸は
走っていった。
(あの子、一緒のクラスなんだ〜
なんか、犬みたいな子だなー)
そんなことをぼんやり考えながら
私は、また桜を見つめる。