そして着いたバイク置き場



慎「乗れ」


舞「どこに行くつもり」



慎「いいから乗れ」



俺が言った直後に



麗「あたしだけ置いてかないでよ~」


校舎から走ってくる人影



慎「夏目…」



そう

走ってきたのは俺らの姫

夏目 麗奈



麗「も~う、慎二!」



ぷくぅと膨らませた頬に上目遣いで俺を見てくるが



慎「健吾。乗せてやれ」



健「俺!?」



お前の幼なじみだろうが


夏目は普段、俺の後ろに乗っているが

今回ばかりは健吾に任せる



麗「え~何でよ!慎二!」



不貞腐れたように言う夏目



舞「…あたし、こっちに乗るからいいよ」



今まで俺らのやり取りを見ていた田原は彼方へ寄っていく



麗「やった~」


これみよがしに俺のバイクの後ろに乗ってきた夏目



…ウゼェ



だが田原も彼方の後ろに乗ったようで

仕方がないため発進させる