「えっ?それは…」

平気なわけないじゃない。

ていうか、プロポーズをしてくれるんじゃないの?

この間、待っててって言ってたのに…。

「陽菜さっき、離れてても平気とか言ってたもんな」

まるで子供のようにふて腐れた圭介は、ため息をついて目を閉じた。

「ちょっと圭介、わたし、そういう意味で言ったんじゃないよ?」

むしろ、そこはプロポーズのきっかけでしょ?

と思うけど、それを自分から言いたくないし。

「圭介こそ、何で突っかかる様な言い方をするのよ。おやすみ」

わざと背を向けたわたしは、同じように目を閉じた。

きっとフォローをしてくれるだろうと思っていたのに、圭介は結局そのまま眠ってしまったのだった。