優しいカレの切ない隠し事



「圭介、もういいよ。二人のことは本当に気にしないから。だから、元のわたしたちに戻ろうよ」

「陽菜…」

背を向けてしまった。

自分の罪に…。

そして、自分からキスをした。

全てにフタをしようと、圭介で誤魔化そうとしていると分かってる。

それでも元に戻りたくて…。

「陽菜…」

久しぶりのキスは、わたしたちの理性を飛ばすには十分過ぎて、これまでの夜を埋める様に体を重ねたのだった。

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「久しぶりだね。こうやって圭介と並んでベッドに入るのって」

「ホントだな。やっぱり陽菜が隣にいると落ち着くよ」

火照った体が落ち着いた頃、圭介はわたしを優しく抱きしめた。

「わたしも。ねえ、圭介。初姫神社の取材担当、どうしていつの間に栞里さんになってたの?二人の思い出の場所だから?」