座っていた朝陽さんが立って、呆然としたままの私にむかって自己紹介した。
その隣にいた、赤茶の髪の人も立ち上がり私の目をみてそう言った。
中性的で、でもすごく整った顔。
さっきエビ食べるかと聞いて来たのはこの人。
でも、そのセリフを言った時も今も変わらず無表情なんだけど。
本当に、そんなふざけた事言ってたっけ?と言いたくなるくらいその無表情は威圧感がある。
この人が、白龍の総長。
それも、朝陽さんが副総長…。
なんて考えている内に、ガタッともう一人が立ち上がった。
「俺は、幹部の中森 幹生(なかもり みきお)!」
元気よくそう言ったのは、ピンクの人。
相変わらず、高身長だけど、顔は前髪でよく見えない。
「俺も幹部、松本 隆(マツモト タカシ)」
黒髪で、さっき中二病的発言とポーズをかましてきた人。
立ち上がった四人は、ベッドに座りっぱなしの私を見下ろすように見てきた。
見上げるけど、私は今だに圧倒されたまま動けない。
そして、そんな四人の横で座っていた茜が口を開いた。



