まさか。 いや、まさかね。 それも、バイクの音も一つじゃないし気のせいだろう。 青嵐は、来るはずないし。 茜は、一人だ。 そう思い、もう一度意識を手放しかけたとき。 ────ガシャン!!と、すごい轟音が倉庫に鳴り響いた。 なに、が……? もう少し意識を保とうとするけど、限界みたいでだんだんと薄れていく。 でもなんとか、音のほうに目を向ける。 霞む視界のなかで、五人のシルエットが見えた。