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*とある倉庫side*
「よぉ」
挨拶する不良の間を通って、倉庫の奥にあるソファに腰を掛けた金髪の男。
「なぁ、おまえ最近倉庫くんの遅くねぇ?」
端整的な顔の金髪。
それとは裏腹に、ピンクヘアーで前髪が長く、顔がよく見えない男が話しかけた。
「あ?まぁ学校でちょっと、な」
ふっ、といつもキリッとしている顔を少し顔を緩めた金髪に、1番奥に座っていた赤茶の髪の男はびっくりしたように目を開いた。
「…ぎゃはぎゃは笑うことはあっても、めったに微笑まねぇのに」
金髪と同じくらい、いやそれ以上とも言える中性的で端整的な顔は本当にびっくりしたような表情だ。
「うるっせぇな!てかそれだと俺が下品な笑い方するヤツみてぇだろーが」
「「え?違うのか」」
「…2人でハモってんじゃねぇよ」
もともと鋭い目つきを余計鋭くして睨んだ金髪の男は、ハァとため息をついて、少し離れたところにあるパソコンとそこにいる2人の男を指差した。
「なにしてんだ?あれ」
「なんか、調べてるらしいよ。いってみれば?」
そう言われて席をたった金髪は、パソコンのところまでいき、目を見張った。
──なんで。
そういうように眺めている画面には1人の女の画像と名前が書いてあった。
小さくて色白の顔に映える、赤のふっくらしている唇、大きなくりっとした目、艶のある黒髪。
そして、前髪をあげておでこをだしている少女の写真。
名前は──「花崎日向、すぐ出たな。それも、写真も」
そう呟いた、黒髪の男は画面をスクロールしたり、キーボードを叩いたり。
「元はこの街の住みじゃねーんだな」



