もういいよ、いちいち茜のやることに口出しするのはやめよう。
私、大人だし。
「喉につまるとかだっさー大丈夫?」
ってああ!
大人の対応しようとおもったのに!
普通に大丈夫?って聞こうとおもったのに!
ムカつきすぎて悪意こもっちゃったよ!
だっさーとかゆっちゃっ「ぎゅるるるー」
…それもこのタイミングで鳴るのねお腹。
「ぶは!!!!ご、ごほごほー。…お、お前も食べてみろよこのメロンパンいつもはこんなに喉つまらねぇんだけど今日は一段と詰まるぞ!」
「もぐぁ!!」
こ、こいつ!!
笑ったの誤魔化すためとはいえ、人の口にいきなりメロンパン押し込むなよ!!
迷惑なやつだな!
ちなみにこんなにお腹空いてるのあんたのせいだからね!!
てゆーかわたし今日弁当持ってきてないから、はやくコンビニいきたいんだけど!
まったくもー………「ん?」
心の中で毒づいていると、ふわり、甘い味が口の中にじわじわ広がってくる。
押し込められていたメロンパンを噛んで、ごくり飲み込む。
「っ、お、美味しい!!」
ふわふわで、しっとりしてて、周りはサクサク。
だけど重くない。
「うわぁー茜!茜!これおいしいね!」
美味しすぎて、満面の笑みで茜の腕を掴んで引っ張れば茜がなぜか慌て始めた。
「やめ、ば、てめぇ!公衆の面前でそーゆーことすんじゃねぇよ!この痴ぎょ!!」
…え?
今なんて?
痴ぎょ?え?稚魚?
…もしかして痴女って言いたかったの?
てゆーかなんでそんな慌ててんの?
ウブなの?そんな不良で女遊びしまくってそうなのにウブなの?
「っ、ぷーーーーー!あはははははは!」
「クッソ、テメェ笑うんじゃねぇよ!!シメっぞこのデコ女!!」



