綺麗すぎる顔でニッコリ微笑んだ茜。
茜をおちょくるのはやめようと心に決めた瞬間だった。
──私が茜のニッコリ笑顔の恐怖からやっと解放された頃。
どこに向かって歩いてるんだろう?と思っていると、さっき買ったメロンパンを食べながら茜が口を開いた。
「コンビニいくよな?」
「いく!」
おやつ買いたいし!
でも、それを言うと同時に「ぎゅーぐるるる」と盛大にお腹の音がなった。
「ぶっは!!…げ、げほんごほん。悪りぃな、お前まだお昼食べてねえのか」
ねぇ、今笑ったよね。
なにその後の咳、誤魔化そうと思ったのかな?
無駄だよね!謝ってる瞬間も口元震えてたよね!もう誤魔化しきかないよね!?
失礼だなおい!!
そう思って鋭く睨んでると、茜は「あー、の、喉につまったわー。危ねぇなー」私をチラ見しながら激しく棒読みでそう言っていた。
…やばい、この人嘘つくの下手すぎる。



