真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】


なんか誤魔化された気がしなくもないけど。


そして朝陽さん、またあなたは私の突いてほしくないところを突いてくるんだね。




「うー、あーっと、…まぁいろいろあって、お腹すいちゃって!」


「…そうなんだー。あはははははは」


「そ、そうなんですよー。えへへへ」





2人で馬鹿みたいに空笑いして、すこしの沈黙の後、朝陽さんは項垂れて申し訳なさそうに口を開いた。





「…さっきから突いてほしくないところばっか突いてるよな、ごめん」






あ、気づいてたんだ。

まぁ私も聞いてほしくなさそうなこと聞いちゃったし。

族のこととか。




「…ふはっ。どっちもどっち、ですね」



ふたりで痛いところばっかり突き合ってるなーなんて思ったら何となく面白くなって、笑ってしまった。



そんなわたしに朝陽さんもつられてら


「ははっ、だな」


と軽く笑った。