真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【上】



でも、それ以外にアザなんてないとおもうんだけど…。


1人で首を傾げていると、朝陽さんが自分の手首を指差した。




「ここ」


え?


自分の手首を見ると、すこし骨のでているところが青紫になっていた。


き、気づかなかった…。


それもけっこうひどい。


でも、少し治りかけてるところからみると中哉に蹴られたときと同じ時期だと思う。



…倉庫のそとに飛ばされて、手首ついたときの衝撃でなったのかな?




「た、たぶん、どっかにぶつけたんだと思います!」



ぶつけたって色じゃないけど、口をついてでて来てしまった言葉と苦笑いで誤魔化す。




「……痛そうだな、これからは気をつけろよ?」



そうすれば、また素敵な笑顔をそえながらわたしのバレバレな誤魔化しにも応じてくれた。




「…優しいですね」



「そうか?面倒見いいとはよく言われるけどな」



「なんか保育士さんみたい」



笑いながら言うと、



「あー、やっぱりか?」


なんて笑いながら返事が返ってくる。